ブラジル紹介:面白い出来事・印象に残る事柄etc.(27)ブラジル赴任当時の印象に残った話をまとめてみた。 71. アナニ船舶有限会社を設立し、船の運航をしていた。 国境を接しているアマゾン河では、外国資本による船舶会社設立の許可が出ないので、やむなく内国資本の会社を立ち上げた。 当時は、40隻余りの大小様々の船を所有し、アマゾン地域を航行していた。 奥地の植林地に行くには、先ず、ベレンからブレベスまでテコテコで一時間の旅、その後自社船でポルテルの植林地まで10時間掛けて行く事になる。 夜間の船旅は気持ちの良い旅で、 甲板にヘッジ(ハンモック)を吊って横になりながら、 気持ちの良い川風を受けて、エンジンの音を聞きながらいつの間にか熟睡している。 目が覚めると、ポルテル植林地に着いている。 夕方6時にブレベスを出航し、早朝4時ごろ現地に到着する。 従業員の船員達は交代しながらの夜間運航だ。 飲み水は事前に20リットル入りのミネラルウォーター数本を積み込み、食事は船のコジーニャ(台所)で船員が器用に作ったものを食べ、寝る前にカシャーサを飲んで熟睡する。 船は夜明け近くまで河の中ほどに停泊し、6時ごろまで寝ることになるが、 熱帯にも拘わらず、河の中ほどには蚊がいないのが不思議だ。 夜明け近くに船を接岸し、陸上の発電機のエンジンをかける。 発電機が回り始めると陸上に設置している電灯が一斉に点き、上陸することになる。 いかにも長閑な船旅だった。 72. ブラジルは、1960年にリオ・デ・ジャネイロ州から内陸で乾燥地帯のブラジリアに首都を移した。 何も無い乾燥地帯に新しく首都を建設したので、自由な発想と設計で首都を建設し、 ブラジリアは飛行機型の都市を建設した。 大統領官邸を飛行機のコクピットに見立て、胴体の部分に各官庁を配置し、両翼に国会議員や役人の住宅を建設した。 官邸近くに国会議事堂を配備して、合理的な首都を建設した。 ただ、内陸の乾燥地帯なので、アマゾンの湿度の高い地域から、ブラジリアを訪問し、飛行機からタラップに一歩出た瞬間に、鼻がカパカパになった。 子供達の中には、鼻血を出す子もいたぐらい乾燥していた。 大統領官邸の向うに湖があり、 その湖の向うにゴルフ場がある。 休日を利用して、ブラジリアでゴルフをやったが、乾燥地帯のゴルフ場だけあって、 グリーンには2本のスプリンクラーが設置してあり、常時水を撒いていた。 パターの時は、プレィヤーの背中を、スプリンクラーの水が直撃する時もあり、キャディーが持参の雑巾で散水を止めていたのが印象的だった。 1980年代後半は、首都の飛行場であってもまだタラップ式だった。 その後、空港も大きくなり、滑走路も増設して、タラップ式から可動式ボーディングブリッジに変更になり、乗り降りも楽になった。 今では、リオやサンパウロに次ぐ大きな空港になっている。
by wagahai_tt
| 2009-07-27 06:47
| 印象深い事柄
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