ブラジル紹介 : 面白い出来事・印象に残る事柄etc.(5)ブラジル赴任当時の印象に残った話をまとめてみた。 13. ブラジルは、日本の印鑑と違い、 サインの世界だ。 どんな書類にもサインをするが、一日のサイン量が半端じゃない。 一日平均1,000枚以上 のサイン量だよ。 これだけやると腕が棒になる、「足が棒」は聞いたことがあるが、「腕が棒」だよ。 印鑑なら部下に「お~ぃ、ちょっと捺して置いてくれ」と頼めるが、サインはそうは行かない。 結局自分でサインするのだが、このサインが問題だ。 サインも一年経過すると全く違うサインになる。 赴任当初に1千回以上の練習をするが、本番ではすぐに変化が現れる。 これが困ったもので、サインが定着するまでにかなりの期間がかかる。 サインは登記所に登録 するが、この登記所が個人経営なので結構融通が利くのもブラジルだ。 融通の利いたサイン登録証明は信用できないが、そこはブラジルだ、お互いに信用し合うことになる。 登録は2年毎の更新が必要だが、2008年の旅行で6年ぶりに依頼したサイン証明 が問題なく出来た事にも驚いた。 でも、この融通がブラジルらしくて、素晴らしいではないか・・・。 14. ブラジルは移民の受入国、人種の坩堝だ。 白人から黒人までいるが、その中間色の人が非常に多い。 白・薄茶・茶・薄い焦げ茶・焦げ茶・濃い焦げ茶・黒と大まかに言うとこのような肌の色になるが、それだけ人種が多いと言うことだろう。 肌の色の種類も多いが、人種も各国からの集まりで、 文化も多様だ。 赴任当初からカルチャーショックそのものだったが、その環境に慣れて、4年目に、最初の一時帰国をしたとき、通勤電車に乗ったらどこを見ても日本人の顔・顔・顔・顔だ。 単一民族のこの状況には、逆カルチャーショックを受けたよ。 日本人に慣れている筈なのに、数年間ブラジルで生活していると、感覚が変わったのであろう。 地球の反対側のブラジルに、 もう一つの日本がある。 日本人移民者の子孫が今では160万人にもなっているようだ、聞けば既に6世の日系人が誕生しているようです。 第一回の移民船「笠戸丸」から数えて、2008年6月で、移民100周年を迎えた。 一世紀の歴史だ。 15. 現地通貨の偽札 を二度手にした、明らかに偽札と分るのものだが、誰かが故意に作ったものではなく、 造幣局の印刷工程のミス によるものと思われるものだから、本来の偽札ではないでしょう。 一枚は最終工程が欠落 したもので、見るからに変なお札だった。 もう一枚は、印刷時点で版が逆 になったのであろう、左右が逆のお札だ。 いずれも銀行から運んできた札束の中に入っていた一枚だ。 印刷ミスが紛れ込んだものだから、偽札ではないが・・・・。 ブラジルらしいので記念にと思い残していたが、どこかに行ってしまった。 お金だけあって、お足が生えて何処かに跳んで行ったのだろう。 16. 1980年代のハイパーインフレ 時代(年間2,000%以上のインフレ)は、毎週末にスーパーの値段を張替えていた。 毎週土曜日の閉店後(日曜日は休日で教会参拝日)の作業なので、作業員も眠いのか手抜きをして、古い値札の上に新値札 を張っていた。 我々が買ってレジに持っていく時、新値札を剥がして出すと旧値で計算してくれていた。 まだバーコードでのレジ計算をしていない時期なので、我々が儲かったのかな・・? それとも値上げで、我々が損をしているのかな・・? その後は、 タベラ(換算表) と言う方法になり、値段を張替える代わりに毎週変えた換算表をレジに置き、品物には一定の指数で価格表示がしてあるので、毎回値段を張替える必要はないが、レジで計算するまで、 正しい値段が分らなかった 時期でもある。 更にその後、バーコードによる計算が始まったが、値段が果たして正しいのか、値引き表示はしてあるが、果たして値引きをしているのか、いつも疑念を抱いていた時期 でもあった。
by wagahai_tt
| 2009-04-30 06:57
| 印象深い事柄
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