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バーク堆肥


ブラジル紹介:面白い出来事・印象に残る事柄etc.(148)

ブラジルで印象に残った話をまとめてみた。

306.            バーク堆肥

自然林の中では一本の大木の下には数100本の幼木が世代交代を待っている。森林の新陳代謝は自然の力に任せるのが良いかも知れませんが、大木を伐採し原材料として家具や建築などに活用するのも積極的な方法です。
森林は再生可能資源なので、植林などにより再生することで永遠に活用できます。
1本の成木を択伐する事により、成長チャンスを虎視眈々と窺がっている数100本の幼木が一斉に成長を開始するので、森林の活性化に繋がり、更にCO2固定化も促進されることになります。
一般的には利用できない木の樹皮をチップ化したものや大鋸屑に豚(350頭飼育)の糞尿を混ぜて発酵させた有機堆肥を植付け前・植付け後の施肥に使用することにより、植林木の成長促進を行っていた。
本来産業廃棄物でしかない樹皮を堆肥として再利用する事は画期的な発想であり、木の全てを使い切る事で、資源の有効活用と植林による自然保護を図っていた。

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(大鋸屑堆肥)              (豚の飼育)

この樹皮の堆肥化で2000年12月にブラジル全国工業連盟(CNI)の環境賞を受賞している。環境賞受賞に当ってはアマゾンで活動していた過激派環境団体グリンピースの嫌がらせを受けたが、功績の大きさが評価され受賞に至っている。

過激派環境団体グリンピースも彼らの行動を世界にアピールする目的だけの活動ではなく、アマゾン自然保護に繋がる植林活動や水辺に居住する住民の生活権確保の為の活動もすべきではないかな!!!



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by wagahai_tt | 2014-05-28 04:17 | 印象深い事柄 | Comments(0)

荒廃地植林


ブラジル紹介:面白い出来事・印象に残る事柄etc.(147)

ブラジルで印象に残った話をまとめてみた。

305.           荒廃地植林

栄養分の多い表土がほとんど無くなった荒廃地を、開墾し施肥して植林を行うのは農業と同じです。
アマゾンの荒廃地(農業跡地)に成長の早い広葉樹パリカ (Schizolobium amazonicum:マメ科)の植林を行っていた。
広葉樹の植林は苗木活着も悪く困難だと言われていたが、研究と試行錯誤の中で新ノウハウであるアグロフォレストリー手法を採用して可能となった。
ポットで苗木を育てて、それを植栽地に植樹する。

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樹根に樹皮を発酵させたバーク堆肥をマルチングする事で、板根の発生を抑制しながらアグロフォレストリーで成長促進を計っていた。

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植林当時のパリカの成長から考えて、約15~17年伐期を目標にしたのも新ノウハウ(アグロフォレストリー)によるものであるが、まだその伐採期は先のことである。
植林の為に開墾・施肥・植付けを行うが、植林地開墾にもブルドーザー・トラクター等重量機械が必要であり、又苗木が成木になるまでには15年以上(樹種によっては50年以上)かかるために採算的には非常に厳しいが、環境的には素晴らしいことであろう。
パリカの植林は商業用樹であるが、木材の需要が、植林木への依存度が高まれば高まるほど自然林への依存度は低くなり、植林木もその成長過程でCO2の固定化を行う事で地球環境に対しての貢献度は大きいはずである。


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by wagahai_tt | 2014-05-21 04:47 | 印象深い事柄 | Comments(0)

宮脇植林


ブラジル紹介:面白い出来事・印象に残る事柄etc.(146)

ブラジルで印象に残った話をまとめてみた。

304、           宮脇植林

アマゾンの荒廃地に宮脇方式の植林を行なう事で熱帯雨林の回復が少しでもできれば、地球温暖化防止にも効果があると考えています。
横浜国立大学宮脇昭名誉教授(現・国際生態学センター長)の提唱される、「鎮守の森」つくりが宮脇方式の植林です。
即ち、その土地に自生する樹木を、自然の状態と同じように雑植・混植する方式で、植林した後は自然の力に任せて人手を加えない。活着して成長を始めるものもあり、淘汰されて枯れるものもあるだろうが、それが自然だと言う考え方の植林方法です。

 
(植林後6ヶ月の宮脇植林)
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(3年経過の宮脇植林)
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(自然林)
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人手が関わるのは、種の発芽からポットでの苗木の育成と、その苗木を大地に植栽する迄で、その後は自然の力に任せる植林方法です。
アマゾンでの宮脇方式の植林は、1992年のリオで開催された環境サミットの年にスタートし、毎年実施して現在に至っています。
アマゾンの荒廃地でも地場の苗木は比較的良く活着して、2年後には森を形成し始め、3年後には自然林の生態系を作ります。

2011年5月26日夜、東日本大震災で津波被害を受けた東北地方で、宮脇方式の植林で防潮林を提案されているようです。10年ほど以前に東北地方で実施した宮脇植林が津波を受けたがしっかりと生き残っている状況が日テレで放映された。海岸線の松林は壊滅しても広葉樹の宮脇植林は生き残っている状況の放映を見ると、根がしっかりと岩を抱え込んでいた。
宮脇先生曰く、「木質ガレキを燃やすのではなく、コンクリート破片等と土中に埋めてその上に宮脇植林を行なえば10年程度で根がガレキをしっかり抱え込むので、津波にも耐えることが出来るし、津波の引き潮で家屋や車を海中に引き込まれるのを防ぐことも出来るようになる。」と素晴らしい発想が放映されていました。
塩分を含んだ木質ガレキの焼却は、危険な硫化水素の発生と焼却炉の損傷の原因になるので、そのままでは焼却処理が出来ないようです。一旦塩分を真水などで除去した後に焼却が必要になるので時間も手間もかかります。
宮脇先生のこの有効な提案も、まだ政府側は無視して取り合っていないのが残念ですね。



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by wagahai_tt | 2014-05-14 02:35 | 印象深い事柄 | Comments(0)

ブラジルの企業会計制度


ブラジル紹介:面白い出来事・印象に残る事柄etc.(145)

ブラジルで印象に残った話をまとめてみた。

303.   ブラジルの企業会計制度

ブラジルのハイパーインフレ時代の企業会計制度は、コレソンモネタリアと言う価値修正制度で、インフレ利益を控除していた。
ある意味で優れたこの制度が無ければ、企業経営は成り立たなかったであろう。
利益には高い法人税などが課せられるので、インフレ利益が計上されれば税金ばかり支払う羽目になっていたであろう。その上資金が枯渇して黒字倒産も考えられた時期です。
この制度の特徴は、バランスシート(B/S)の流動性資産や流動性負債勘定は日々インフレの影響を受ける事になるが、固定資産や資本勘定は全くインフレの影響を受けない。
そこで、固定資産や資本勘定は、政府が発表する一定のインフレ指数で各々人為的に修正してインフレ利益を控除する会計制度で、ある意味すばらしい制度だった。
一般的に固定資産勘定より資本勘定の方が大きいので、同じ指数での修正ではバランスシート上では損失が発生することになる。

この人為的に発生させた損失を損益計算書(P/L)に反映させて、インフレ利益を調整する方法です。
例えば、100%インフレ指数の時、固定資産100を100%修正して200にし、資本勘定150を同じく100%修正して300にして、200-300=-100と言う損失を人為的に発生させる会計制度です。
これを決算に反映させてインフレ利益を控除する方法です。
この制度で、当時のインフレ時代を切り抜けることが出来たが、今はインフレも非常に小さくなり(年間10%程)、この制度自体が無くなりました。


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by wagahai_tt | 2014-05-07 04:35 | Comments(0)