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ブラジル紹介: ブラジル大統領の足跡  2


*フェルナンド・コロール大統領時代
在任期間: 1990年~1992年の3年間(任期途中に弾劾裁判有罪で退任)

1990年  3月 コロール新政権経済政策発表 
1.金融政策で預金封鎖・・18ヶ月間据置、12ヶ月分を分割解除、自分の預金が使用できなく、市中資金不足により不況深刻化
2.物価政策・・生活必需品は政府の統制価格で、それ以外は価格凍結で政府が発表す指数で価格調整する。
3.為替自由化・・公定為替率廃止・・自由変動相場制導入
4.行政改革・・公務員一部解雇、赤字公団解散

1991年   1月 コロールプランⅡ発令

1.価格・給与凍結
2.インフレ指数(BTN)廃止
3.オーバーナイト資金運用・短期ファンド廃止
4.国営企業の財政管理強化


2月 湾岸戦争終結・・27日米ブッシュ大統領停戦宣言

3月 南米経済共同体(Mercosul)調印・・ブラジル・アルゼンチン・ウルグアイ・パラグアイの4カ国がパラグアイ首都アスンシオンにて1994年12月31日発足協定に調印

5月 22日・23日ゼネスト突入・・労働者行動せず失敗

10月 ローマ法皇ヨハネ・パウロ2世訪伯・・第二回目
ウジミナス製鉄所競売による民営化・・最低売出価格を14%上回る

1992年1月 ベネズエラでクーデター発生・・
チャベス政権下の不況を伴う経済政策を不満に、軍部の若い強硬派の決起であったが・・・精鋭部隊による鎮圧でクーデターが失敗

5月 コロール大統領不正疑惑で糾弾される ・・大統領実弟(Pedro Collor)が糾弾

8月 コロール大統領の弾劾裁判開始決定・・実弟の糾弾により「コロール・ゲート事件」に発展、弾劾裁判開始決定(賛成411票・反対38票・保留1票・棄権23票)を受け上院は弾劾裁判開始、同時に大統領は180日間憲法に従い休職、(この時のコロール大統領による買収工作が1票100万ドルとの噂。)
イタマル・フランコ副大統領・・大統領代行に就任

10月 ウリセス下院議員(PMDB前党首)ヘリコプター事故で死亡

12月 コロール大統領、弾劾裁判で有罪確定・・8年間公職活動禁止


*イタマル・ブランコ大統領時代
在任期間: 1993年~1994年の2年間(コロール大統領の残余期間)

1993年   1月 イタマル・ブランコ大統領代行が大統領に就任

4月 大統領制か議員内閣制か国民投票実施・・大統領制55.5%で現状維持確定

5月 カルドーゾ蔵相就任

6月 ブラジル南部3州独立宣言「パンパ連邦共和国」 ・・連邦警察介入でクーデター鎮圧

7月 輸出業務のコンピューター化(Siscomex)スタート・・相次ぎ問題発生

8月 金融取引税=小切手税(IPMF)施行、小切手発行額に0.25%の新税。

*デノミ実施 1/1,000通貨呼称がCruzeiro⇒Cruzeiro Realに変更

新給与法可決・・給与調整率はインフレ率よりマイナス10%に設定で給与所得とインフレは乖離する一方で庶民が苦しんだ時期だ。

9月 IPMF(金融取引税)課税中止判決・・最高裁

1994年   1月 予算審議委員会汚職調査結果・・国会議員43議員調査(議員権剥奪18議員、無罪11議員、継続調査14議員)

3月 新指数 URV(Unidade Real de Valor)導入

5月 ベレン日本総領事館の福沢磨智子領事が自宅で強盗に殺害される
アイルトン・セナF1レースで事故死(イタリア イモラ・サーキット)

7月 通貨呼称 Realに変更 CR$⇒R$ 為替は 1US$=0.89R$でスタート

10月 カルドーゾ元蔵相大統領選に勝利・・1回投票(54.3%)で当選

*1/1,000のデノミを過去3回の実施で通貨単位が10億分の1になったが、実際には紙幣が変わっただけで実態は何も変わらなかった。

“ インフレの昂進で、政府のコンピューターの桁数容量が不足してパンクする状態なので1千分の1のデノミを実施したと言われるが、本当かなぁ~? ”
意外に本当かも知れなぁ~。

(1/1,000のデノミ=昨日まで1,000円だった商品が、今日から新1円になる。)

by wagahai_tt | 2008-03-23 07:43 | ブラジル紹介 | Comments(10)
Commented by sumiko at 2008-03-23 10:43 x
おはようございます♪
18年もブラジルに住んでいたのでは、色んな体験をされた事でしょうね
アイルトン・セナF1レースで事故死は、大きく報道されましたので
知っていましたが、領事館員の強盗に殺害の事は知りませんでした。

↓の「聡明な頭脳の持ち主が・・・」を見て
舞い上がって、飛んできました(爆笑)
>昨日まで1,000円だった商品が、今日から新1円になる。
ァラ!何だか得した気分と考える、欲張りバアサンです(笑)
Commented by wagahai_tt at 2008-03-23 18:42
sumikoさん、こんばんは・・・・。
18年間の内、3年は日本勤務になったので合計15年ですよ。
日本で出来ない体験・経験をしましたよ。
経験を重ねるたびに現地に溶け込みましたが・・・(笑)。
アイルトン・セナの事故死を覚えていますか・・・。
領事館の事件は小さく新聞報道されただけですね・・・。

デノミの時代は凄かったですよ、週末の日曜日のスーパー休日日に、値段が張り替えられて、月曜日から新たな値段で営業ですよ。
古い値段表の上に新値段表を張ったお粗末君でしたが・・・・。
これも面白いでしょうね・・・。
デノミは紙幣も変わるが、この時代は新旧の紙幣が流通しているので、
単位が分からなくなるのですよ。

Commented by kawazukiyoshi at 2008-03-24 13:09
ブラジルのインフレはすごかった記憶があります。
大統領も大変だったのですねー。
台湾も総統が変わります。
蒋介石の流れの国民党が政権を握ることになります。
今の時代にどんな風に変わっていくのか
台湾の人も半信半疑のようです。
今日もスマイル
Commented by wagahai_tt at 2008-03-24 19:47
kawazuさん、こんばんは・・・・。
ブラジルのハイパーインフレ時代は、月間200%の時期もありましたよ。
当時の大統領の政策から苦悩が分かると思いますが、インフレを押さえ込むのが第一でしたね。
我々個人はその政策の犠牲になった時もありましたよ・・・。
今は懐かしい思い出ですが・・・・。

台湾も新政権で、反日政権と聞きますが、今度日本との関係がどうなるのか心配ですね・・・・。
今日もスマイルで行きましょう。

Commented by pazz at 2008-03-24 21:40 x
今回の記事の期間ちょうど私も在伯しておりました。
ベレーンに着いた日デノミかおこなわれ、1000が1に変わった日でした。何の事か分からず、ただただブラジル経済の流れに身を任せた時期でした。
道路にお金が落ちていて、私どもの子供は「お金が落ちている。交番へ届けなくちゃ・・・」と。すでに価値の無くなったお金ですが、小さい子にお金の価値をどのように説明したら良いか迷っていました。
Commented by koyomi-w at 2008-03-24 22:27
今晩は~~
「ベレン日本総領事館の福沢磨智子領事が自宅で強盗に殺害される。」
にすごいショックを受けています。
そんな事件があったのですね。合掌。
Commented by wagahai_tt at 2008-03-24 22:58
pazzさん、こんばんは・・・・。
pazzさんもこの時期に在伯されていましたか?
ダブっていた時期があるのですね。
ベレンに到着と同時にデノミですか、驚いたでしょうね。
ブラジルの施策を理解するまで、多少時間がかかったでしょうね。
でも、「拾ったお金を交番へ・・・」は心が温まりますね。
ブラジルでは先ず無い事ですよ、仮にあったとしても警官のポケットですね。
小さい子供にデノミの説明は困りますね・・・・。

Commented by wagahai_tt at 2008-03-24 23:07
koyomiさん、こんばんは・・・・。
そうなのですよ、休日には一緒にゴルフを楽しんでいたのですよ。
それがある日突然に、だったので驚きましたよ。ショックでした。
後で聞くと、帰宅と同時に犯人と鉢合わせをしたようです。

Commented by vangino at 2008-03-25 23:19
こんばんは
実際にデノミを経験していない私たちは
パニックになるかもしれませんね・・?
おおらかなブラジルの人だから数度のデノミを
乗り切れたんでしょうね。
Commented by wagahai_tt at 2008-03-26 00:10
vanginoさん、こんばんは・・・・。
最初のデノミの時は、企業としても個人的にもパニックになりましたよ。
2回目以降は慣れもあり、「又か」と思いましたが・・・・(笑)。
実際の生活が変わる訳ではないので、ブラジル人は平気でしたね。
ただ、個人も企業も多額の資金運用をしている場合は、デノミの都度3桁切り捨てによる損金が出るので困りましたよ。

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