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Asflora活動報告

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湿地帯でのアグロフォレストリーの導入
                       2013 年11 月1日

Asflora(アマゾン森林友の協会)は、東京農工大学山田祐彰先生とEFF(NPO 地球と未来の環境基金)/緑の募金による試験プロジェクト・トカンチンス河下流域湿地帯へのアグロフォレストリー導入に本年5 月から協力しています。 プロジェクトの正式な名称は、「アマゾン河岸の季節性浸水林保全再生モデル形成プロジェクト」です。

プロジェクト地は、アバイテツーバ市(ベレン市より直線距離なら52 ㎞、車で2 時間半)から船で約1 時間かかる所です。ツクマンドーバと呼ばれている、小さな島にあります。

このプロジェクトを受け入れて、主体になって取り組んでいるのはゴンザさんという65 歳の同地の住民です。
同地の湿地帯の農業年度は、Terra Firme と呼ばれる岡地とは違って、雨季の終わる6月から始まります。

Asflora では、マルルッシとアンデルソンが実務を担当し、本年5 月からゴンザ一家と地拵えに入りました。
近年はアサイ椰子の実を収穫するのが、湿地帯の島々で盛んです。住民はアサイ椰子をどんどん増やすようにしています。湿地帯の住民の多くがアサイの恩恵に預かっています。
川岸住民の家々では、カヌーにガソリンエンジン推進プロペラーを着け、発電機、衛星受信TV、冷蔵庫、洗濯機、音響機器などの備えが見られます。
でも、アサイの実は1 月~6 月の間は、あまり収穫できません。できれば、他にも収穫できるものを増やしたら、もっと豊かになるのではないでしょうか。
また、アサイばかりの植生になってしまうのも、ちょっと不自然です。

農工大の山田先生は、更に、トメアスー方式のアグロフォレストリーを、湿地帯の島々にも取り入れたら、植生を豊かにでき、アサイの生育環境にも都合良いかもしれず、アサイ以外の収穫物を加え、住民の生活はより豊かにならないだろうかという思いで、このプロジェクトを立ち上げました。

まだ植え付け後5 ヶ月しか経過していない、小さな試みですが、これまでの状況を写真で紹介します。

f0096068_59666.jpg←プロジェクトを行うゴンザの家。
アサイ、河エビ、魚を取って生活しています。






f0096068_5132977.jpg 湿地帯に住む人々は、アサイを手入れしてより多くの実を収穫するようになりました。





f0096068_5171860.jpg 川岸住民の足は、今はRabeta(ハベッタ)と呼んでいる、ガソリンエンジンに小さなスクリュー付きシャフトを直結した動力舟です。中国製のエンジンが安く買えます。



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             ↑2013 年5 月、約1 ヘクタールの地拵えを始めました。

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↑6 月5 日、トメアスー農協の苗畑などから手当した、カカオ、九プアスー、バナナ、タペレバ、アサイ(改良種)等の苗木を現地に運搬しました。→







湿地帯は、有機質が豊富で土壌養分がありますが、更に成長を補えるように燐酸の入った肥料も搬入しました。植え付けの間隔も指導しています。↓
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6 月6 日、苗木の植え付けを始めました。乾季に入ってはいましたが、






まだ穴を掘ると水が湧き出るところもありもあります。そうした所は、更に乾燥して、水位が下がるのを待ちます。






f0096068_5531746.jpg 6 月12 日、河で養魚を行う囲い2 式を手当しました。








f0096068_555885.jpg 地元EMATER(州農業指導機関)から、河エビを太らせる箱も貰いました。









f0096068_5574782.jpg 6 月18 日、河に養魚囲いを設置、









f0096068_5582796.jpgイガラッペアスーで手当したタンバッキの稚魚を入れました。








この囲いを設置した場所は、船が通ると稚魚が揺られて死んでゆくので、対岸で波の影響が少ない所に、後日、移動しています。 この稚魚たち、4 ヶ月後の11 月1 日、下の写真のように育っています。
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f0096068_644615.jpg 6 月18 日、マシシというウリのできる野菜の芽生え。









f0096068_65439.jpg 8 月22 日、その収穫をしているところ。









上写真のマシシの他に、トウモロコシ、カボチャ、スイカ、サトウキビ、オクラなども、この展示圃場の中に植えていました。スイカは植えるのが早すぎたのか、過湿のため病害にあって、殆ど採れませんでした。カボチャは、少し採れていますが、高潮の時に水に浸かり、だいぶ腐ってしまいました。サトウキビは下の写真(11 月1 日撮影)のように、人の背丈を超えて、よく育ってきています。
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f0096068_6154768.jpgカカオは、元々湿地帯に自生するものですから、良い成長ぶりです。






f0096068_617985.jpgしかし、乾季でも高潮時に時々浸水する低目の場所は、カカオでも植えた苗が枯れてしまったり、生き残っていてもなかなか根が張らず成長しまん。湿地帯は、河から土壌養分が運ばれてくるので、作物によっては、その栽培に大きなポテンシャルを秘めています。しかし、広い耕作地を得るのは難しく、初期の除草、下刈りの手間が大変です。ゴンザのファミリーは、手間を惜しまず、このアグロフォレストリー畑の手入れをしていますので、この先、とても期待しています。
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↑8 月22 日撮影

以上
佐藤卓司
Asflora(アマゾン森林友の協会) 代表

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by wagahai_tt | 2013-11-13 06:21 | Asflora | Comments(0)
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