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ブラジルの切手紹介-58


ルス駅(Luz駅)

1984年に発行されたルス駅の切手です
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サンパウロの中央ターミナル駅となるルス(Luz)駅です。

サンパウロの中心部には、かつて長距離旅客列車が栄華を誇った時代の二つのターミナル駅が、今も近郊電車 (CPTM) の駅として使用されています。それがルス駅とジュリオ・プレステス駅です。
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ルス駅              ホーム

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ジュリオ・プレステス駅            ホーム

旧サンパウロ鉄道 (SPR: サンパウロ・レールウェイ) のターミナル駅であったルス駅。
サンパウロ鉄道はイギリス資本により設立された鉄道会社で、サントス~サンパウロ (ルス駅)~ジュンジャイ間を結んでいました。
その一部区間が現在のCPTM 10号線および7号線として使用されています。
イギリス風の大きな時計台が特徴的ですが、サンパウロ鉄道では、このルス駅以外でも多くの駅舎でイギリス風デザインが採用されています。
現在、駅舎内にはポルトガル語博物館 (ムゼウ・ダ・リングア・ポルトゥゲーザ) が設けられています。

1901年に創設したイギリス様式のこの駅は、歴史遺産に指定されており、修築工事をめぐって市・州・連邦政府の3つの遺産管理機関から工事反対意見が出たため、工事は見合わせられていた。サンパウロ州管轄の同工事は結局、工事計画案を変えることで解決策している。

3機関とはサンパウロ市歴史・文化・環境財産保護審議会(Compresp)、サンパウロ州歴史・建築・美術・観光財産保護審議会(Condephaat)、国立歴史・美術遺産院(Iphan)である。
セントロにあるクラシック・コンサート・ホールのサーラ・サンパウロは、ジュリオ・プレステス駅(Estação Júlio Prestes)に隣接しています。

コーヒーと鉄の運搬の目的で1925年に着工されたジュリオ・プレステス駅は完成までに13年を要したために、完成した1938年には、既に車文化の時代になっていたのです。
持て余した駅スペースの活性化の為に誕生したのが、「世界のオーケストラを招くことができる、ラテンアメリカ最大且つ最新のコンサートホール」です。
旧ジュリオ・プレステス駅に落成したコンサートホール「サーラ・サンパウロ」は、クラシック音楽ファンのみならず音楽愛好家にも大好評だ。

同駅は英国様式のルス駅に対抗してフランス建築芸術の粋を取り入れて建築されたのです。また椰子樹を植えた皇帝の庭園は、ファート侯爵が造成した歴史建造物です。
特に1,500人の聴衆を収容できる交響楽演奏用のコンサートホールが、注目を呼んでいます。天井は吊り天井で、音響効果を高めるため音楽と楽器によって高さを調節できる。
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コンサートホールの建築材料は木材、シートの布地、壁材、特等席の間取り、全て音響効果を生かすために材質と角度を計算して設計してあります。
コンサートホールのどこに座っても、立体音が全体へ響くように工夫されたので、これまで演奏会を催した世界の著名交響楽団が、コンサートホールの出来ばえを「音楽の髄ここに極まる」と絶賛したようです。

by wagahai_tt | 2013-03-13 05:49 | 切手 | Comments(0)
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