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ブラジルの切手紹介-36


聖母ファティマ

1987年にブラジルで発行されたNossa Senhora de Fátimaの切手です。
ポルトガルの小さな町、ファティマに出現した聖母です。
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1916年春頃、「平和の天使」と名乗る少年がファティマに住む3人の子供(ルシア、フランシスコ、ジャシンタ)の前に現れ、祈りのことばと額が地につくように身をかがめる祈り方を教えた。その後も天使の訪問は続いた。

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(左からルシア、フランシスコ、ジャシンタ)

1917年5月13日、ファティマに住む3人の子供たちの前に謎の婦人が現れ、毎月13日に同じ場所へ会いに来るように命じた。子供たちは様々な妨害にあいながらも「聖母マリア」と名乗る婦人に会い続け、婦人から様々なメッセージを託された。

婦人からのメッセージは大きく3つあった。

1.大戦争の終焉と勃発:第一次世界大戦は、まもなく終わること。しかし人々が生活を改め罪を悔い改めないなら、さらに大きな戦争が起き、沢山の人が死に、そしてその多くが地獄に落ちてしまうこと。その前兆(次の戦争)として、ヨーロッパに不気味な光が見えるだろう、ということ。(1938年巨大なオーロラがヨーロッパに観測され、その直後、第二次世界大戦が勃発した。)

2.死後の地獄の実在:多くの人々が罪な生活、傾向によって、死後地獄へ導かれている。肉欲や傲慢など現世的な罪から回心しないままでいることにより、人は死後、永遠の地獄へと行く。具体的に、聖母はこの少女ら3人に7月13日、地獄のビジョンを見せ、彼らはそのあまりの光景に戦慄した。地獄は神話ではなく実在し、そこは全ての人が死後行く可能性のあるところで、入ったが最後、二度と出ることはできない。

3.秘密:聖母マリアは、1960年になったら公開するように、それまでは秘密に、とルシアに厳命した。

その内容は「ファチィマ第三の秘密」と呼ばれ、ルシアを通じて教皇庁に伝えられたが、1960年が過ぎても教皇庁は公開せず、2000年になってから発表に踏み切った。
発表が遅れたことに対して、教皇庁によると教皇暗殺の危機だったからだとしている。
1981年5月13日(なおこの日は、後述するファチィマの出現の記念日(1967年5月13日制定)だった。)の事件をヨハネ・パウロ2世は、東欧の政権による暗殺未遂と発表したと伝えられている。

by wagahai_tt | 2012-09-12 03:59 | 切手 | Comments(0)
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