「ほっ」と。キャンペーン

2012年7月11日

f0096068_3164431.jpg



f0096068_3172439.jpg




2012年7月度Asflora活動報告第2弾

「イガラッペ・アスー農民、支援機関関係者とのトメアスー研修」

7 月11 日

1.8:00~11:10 小長野農場
小長野農場で、EMBRAPA からの訪問者(Osvaldo Kato、Milton Kanashiro、ペルーの農牧試験公社から研修員4 名)と合流し、同日午後の高松農場見学まで一緒でした。
小長野氏からは、いつも通り、小農に分かり易く、熱のこもったアグロフォーレストリィについて説明してくれました。 トメアスー市農務部長とCAMTA 理事の小長野氏は、外出が多く、農場経営をいかに妻に助けられているかを話していました。みなさん、頷くことしきりでした。

f0096068_322652.jpgf0096068_3222658.jpg









↑小長野邸での講習会           ↑カカオの発酵槽

f0096068_3254436.jpgf0096068_326546.jpg









左上) カカオとピメンタの天干場、カカオマメは、年間100 トンを出荷。青果から8%(重量)が、乾燥ビーンズ。
右上) カカオ園内での説明。 潅水施設なしでも、アグロフォーレストリィでは土壌水分と養分が改善されるので、200 ヘクタールの圃場がアサイを含め、問題なく生産していることを聞きました。 潅水ができる人は、次の段階に取り入れるオプションとして考えればよく、灌漑施設が必要になるということではないとの説明でした。
CEPLAC(カカオ研究機関)の調査員によると、ここのカカオの実が虫害で、5 割は減収となっているそうです。
小長野氏、安全で効果的な除虫方法を見つければ、更に収益向上となると意欲を燃やしています。

f0096068_330329.jpg
↑小長野邸の前で、EMBRAPA チームと一緒に記念撮影。他、カメラマン3 人。

2.11:20~12:55 クワルタ・レジオン
次の見学地、クワルタ・レジオン(部落)への途中、一旦下車して、1971 年に植えられたトメアスーのアグロフォーレストリィのシンボル、現高木農場を見学しました。 この耕地に同行した上杉氏さんは、イガラッペ・アスー市のサンドラ市長のお父さんです。 上杉さんの奥さんのご親族の近藤氏が、ここにカカオとカスターニャ・ド・パラを植え付けたそうです。今は大木になっているこのカスターニャの木は、種子で植えつけていったそうです。 近藤氏は、自転車で遠路を通い、この耕地の手入れをしていた働き者でしたが、若く(33 歳)して亡くなっています。
上杉氏は、トメアスー在住時には、この耕地を引きついで管理していたそうです。40 余年前に思いを馳せたようで、感慨深い様子でした。

f0096068_3323194.jpg
↑イガラッペ・アスーの農民もじっと見入っていました。

クワルタ・レジオンのコミュニティ本部では、昼食時にも関わらず、同地農民協会の幹部3 人とカスタニャール農学校からの実習生4 名が待っていてくれました。

f0096068_3342245.jpgf0096068_3344683.jpg








↑ 実習生の紹介があり、各自から研修の感想が聞けた。 ↑同地協会メンバーが共同作業で運営する苗畑

f0096068_3373668.jpgf0096068_3375564.jpg









↑共同圃場(50mx50m)の胡椒、2 年にして素晴らしい生育。↑Dr ミルトン金城(EMBRAPA)とジョゼ・マリア

クワルタ・レジオンの訪問は、時間が無く、コミュニティ本部のみの訪問でした。 同地農民協会幹部3 人の話を聞き、共同運営するアグロフォーレストリィ圃場と苗畑を見ただけでしたが、イガラッペ・アスー、サンブラス部落から来た4 名の農民は、これまでで最も手ごたえを得られた様子でした。 小長野氏の一番弟子となっているジョゼ・マリアとサンブラスの農民アンテーロを引き合わせると、大いに話しが弾んでしまい、車(バン)の発車が遅れてしまった程です。

f0096068_342711.jpg
↑少し遅く、昼食(13:30~14:10)

3.14:20~16:00 高松農場
トメアスーには、NATURA 社(大手化粧品製造販売会社)とEMBRAPA、CAMTA がFNO(北伯開発基
金)の助成を得て、行っている油椰子のアグロフォーレストリィ方式の試験栽培地が3 箇所(各6 ヘクタール)あります。 そのうち、トメアスー十字路に最も近い高松農場のその油やし試験地を見に行きました。

f0096068_3464044.jpgf0096068_3465915.jpg









左上) Dr.オズワルド・加藤(EMBRAPA)よりの説明
右上) アマパでの草の根プロジェクト(自然養豚)のため出発間際だったが、耕主の高松氏が挨拶された。

油椰子の栽培では、肥培管理が重要で、施肥には化学肥料が多用されます。 収穫量を上げ、管理の効率化のためには、モノカルチャー(単一栽培)で油椰子園をつくります。 その常識に反し、家族農業者にも、油椰子の栽培を取り入れる可能がないものかを調査するため、この試験栽培地(3 箇所、計18 ヘクタール)が4 年前に開設され、興味深い調査が継続されていました。
今回の研修会には、油椰子を栽培する上杉氏、搾油とプランテーションを行うPALMASA 社のダビ・工藤氏が参加していて、この4 年を経た油やし試験地を興味深そうに見ていました。 化学肥料を施肥せずに、緑肥のみで良く育て、十分な実をつけている油椰子を見て、少し驚いていた様子でした。

f0096068_3512429.jpgf0096068_3514376.jpg









試験地では、地拵えを機械化した所と、人力のみの所の収穫量の違いを見る区画、緑肥となるインガの木その他の列を挟んだところ、カカオ、クプアスー、アサイ椰子などを混植した所など、数区画に分かれています。 油ヤシの実の収穫が始まったばかりで、まだ収穫量の違いを判断できるような数値がはっきりしてはいません。でも、ここでもオオバダ農場で聞いたように、人力地拵え地の方が若干、収穫が良さそうな傾向が見えると聞きました。
緑肥とするマメ科の樹インガやグリチシーダ、バナナやキク科の灌木などを混植して、定期的に刈り取って漉き込むことで、地力をつけることが見て取れます。 アグロフォーレストリィの手法は、油椰子の栽培でも応用できるかもしれません。

f0096068_3545152.jpgf0096068_3551491.jpg









高松農場では、自然養豚を始めています。 養豚場は匂わず、ハエも発生していないことも見せてくれました。
高松農場の倉庫で、高松夫人と息子さんのお嫁さん(日本で結婚してきたルーマニアの方)から採りたてのアセローラジュースを振舞って頂きました。
この場で、イガラッペ・アスー市シャーレス農務部長が見学者を代表して、CAMTA、訪問先、EMBRAPA、EMATER、農工大/Asflora への感謝の挨拶があり、研修会を無事に閉会しました。
参加者の皆様、この草の根プロジェクトを推進するJICA さん、ありがとうございました。

以上
佐藤卓司
Asflora(アマゾン森林友の協会) 代表
東京農工大客員教授・JICA 草の根プロジェク

[PR]
by wagahai_tt | 2012-08-08 03:58 | Asflora | Comments(0)
<< ブラジルの切手紹介-32 2012年7 月10 日 >>