10月度Asflora便り

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Asfloraの活動報告を紹介します。

       ASFLORA便り 2010年10月(1)

宮脇先生の訪伯:サンパウロ州

2010年10月4日夜、宮脇昭先生がサンパウロに到着されました。
今回はトヨタ自動車の要請で、ソロカバに建設される新工場用地の一画に土地本来の森つくりを行う可能性の調査を3日間行うということでした。
先生のご来伯ということで、ベレンからは少し遠い(サンパウロまで飛行時間3時間20分)のですが、私佐藤はひと目お会いしたいと思い、出かけて行くことにしました。
10月5日午後2時にサンパウロ市中心街のホテルでお会いし、トヨタのスタッフの方々と共にサンパウロ州森林研究所(Instituto Florestal)への訪問に同行させて頂きました。

f0096068_2372446.jpg州森林研究所の所長、Rodorigo Moraes Vitor氏は、ぜひともお会いしたいとのことでした。 所長は英語で研究所の紹介を簡単に行い、先生も森つくりの意義と基本を英語で説明されました。会談の終わりに、所長から「先生は覚えておられないと思いますが、先般中国で先生の講演を聞いた一人です」と、先生との再会で光栄との意を表していました。

続いて、林木種子部門への訪問です。
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林木種子を担当するマルシア研究員(右上の写真、宮脇先生の右)とサンカルロス大学林学部(ソロカバ校)のファチマ教授(同写真、宮脇先生の左)は、自然林の写真とそれを構成する樹木種子を展示してくれました。パイオニアからクライマックス種までを4つのグループに分けて、それぞれの種子サンプルを置き、写真から見分けられる樹種を説明してくれたので、宮脇先生は概要把握ができて満足そうでした。

続いて付属苗畑の視察です。
宮脇先生は、「植物は根で勝負する、根の充満した苗、苗高は40cm程度のものが必要」と強調されます。でも、すでに育ち過ぎた(徒長)苗が沢山出番を待っていました。徒長した苗は、根がポット(ビニール袋)の外に出ているし、頭も垂れ気味です。「これらの苗は、通常上部を切り、根も切ってから山出しをすれば、活着が良くなりますよ」と、こちら林業技師たちが口を揃えて言うと、先生は「そんなことはしてはいけない」と言います。
「でも徒長した苗は、そのまま植えると生育が遅くなったり、活着も悪くなったりでは」と反論しました。 先生は、「植穴を深くして丁寧に植えれば、伸びすぎた根を活かすことができる。頭や足切りをして、一生懸命に伸びようとするものを抑えつけてはいけない。最近の教育の現場で、子供たちが、出過ぎると頭を叩かれ、抑えられている。それでは社会の活力を失う」と言われ、並み居る専門家たちも納得させられました。

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     (本命の樹種、その苗はどれか、根の充満度は、と熱心に視察される宮脇先生)

日系社会では、同森林研究所と言えば、日系人の山添ゲンジ氏の存在がよく知られています。同氏はすでに定年退職されていますが、この日はトヨタの依頼で赴いてきてくれました。実際に植えられて木々を見るのに、山添氏は10年前に500本を植えた、ブラジル発見500周年記念の森を案内してくれました。

f0096068_2491956.jpg「ブラジル発見500年記念の森」を説明する、山添ゲンジ氏(左)。
この森は、ブラジル発見500年を記念すると共に、21世紀地球環境保全と社会の発展への願いを込めて、多くの方の浄財で造成されています。宮脇先生のホームグランド、横浜国大の方々も協力されていることを説明されていました。先生の左隣は、トヨタの小松さん。

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ここは、1ヘクタールに元々あった木(17樹種、30本)と、10年前に植えた500本を合わせて50種530本で構成されています。地元の樹種外にヒマラヤ桜(2004年から開花)も入っています。
植え付け間隔は4mx5m、各樹種には樹種名、番号が入っていて、成長量の計測もされています。山添氏が中心になって、これまで丹念に保育管理がされていることが分かりました。この森に来て木の実を抱えていた猿にも会えました(写真右)。

翌日(10月6日)は、宮脇先生はトヨタの方々、ファチマ教授とソロカバに向かい、新工場用地、周辺の植生調査、関係者への講演などが予定されていました。私(佐藤)は、ベレンに戻ることになっていて、同行できずに残念でした。植樹祭は1年後にしたいそうです。その時には、ぜひ駆けつけさせて貰います。ブラジルでは、アマゾンから始まった宮脇方式、リオ・デ・ジャネイロで、ファチマ教授が取り組んだことがあります。今度はサンパウロ州、トヨタの活力を得て、更に伝搬していくことを期待しています。


                   ASFLORA-Instituto Amigos da Floresta Amazonica
                                       Takushi Sato
                                     Diretor Presidente 

                                      Marluce Amorim
                                      Coordenadora

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by wagahai_tt | 2010-10-24 02:57 | Asflora
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