ブラジル紹介:面白い出来事・印象に残る事柄etc.(82)


ブラジルで印象に残った話をまとめてみた。

149. アマゾンの恵み: 薬用樹: ウーニャ・デ・ガット

ウーニャ・デ・ガット(別名:キャッツクロー)=直訳すれば「猫の爪」。
1ヘクタールに1~2本しか自生しないほどの貴重なハーブで、アマゾンの先住民は何世紀も前から「自然の贈り物」として、自らの健康を維持するためにウーニャ・デ・ガットを飲むことを今でも子孫に伝えている。
ウーニャ・デ・ガットは、アマゾン流域の川岸に自生している蔓状の植物で、猫の爪のような刺があることからUnha de Gato(ウニャ・デ・ガット)と呼ばれている。
   
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Unha de gatoと呼ばれるものは、いろいろ種類があるようです。

Uncaria gambit 刺のない種類と
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Uncaria guianensisとUncaria tomentosa の刺のある種類がある。
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アマゾンでは刺のある種類が薬用にされています。
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(この写真のものはUncaria guianensis と推測しています。)

アマゾン国立研究所(INPA)では、Uncaria tomentosa と Uncaria guianensis の違いについては樹木の導管で見分ける研究があるようです。
   
ウーニャ・デ・ガットが薬用として広く商品化されているものは、Uncaria tomentosa が主に用いられているようです。
   
アマゾンの先住民の間では数百年にわたり、木質部と樹皮をはがしたものを煎じ、常に煮出したウーニャ・デ・ガットが冷蔵庫にあり、ちょうど日本人がお茶を飲むように飲んでいたようです。
ウーニャ・デ・ガットに含まれるアルカロイドが身体の免疫力を高め、この免疫増強作用と並び代表的な効果は抗炎症作用で、腸の炎症をやわらげ、胃腸を正常な状態に改善する働きもあります。
効能は、関節リウマチ・変形関節症の痛みの緩和、鎮痛作用、抗炎症、前立腺炎、子宮炎の治療補助としての効能があるとされています。
免疫力を強化する*アルカロイドが多く含まれ、また炎症を抑えるキノビック酸グリコサイド、さらに植物ステロールも含有しています。
   
ウーニャ・デ・ガットの効能
1.免疫細胞を助ける効能
ウーニャ・デ・ガットには免疫力増強の働きがあり、(免疫とは、体内に侵入した病原菌や毒素を判断し、対外に排出する機能のことです。)免疫が低下すると、異物が体内に侵入しても退治できなくなり、毒素が骨や脳などにまで至って敗血症を起こしたり、肺では肺炎を起こしたりすることがある。
ウーニャ・デ・ガットに含まれているアルカロイドが免疫組織を刺激し、その機能を活性化し、異物となる病原菌に対する抵抗力を高め、人間が本来もっている自然治癒力を高める効能がある。
   
2.リウマチの特効薬としての効能 
リウマチは関節や筋肉の疼痛性疾患で、今なお原因不明のケースが多く、完治がむずかしい難病の一つといわれています。リウマチは古代ギリシャ時代から人類を悩ませている病気です。ウーニャ・デ・ガットのリウマチに対する効果は、ペルーでは古代インカ時代より知られていて、ネイティブアメリカンの間ではリウマチや関節痛の生薬として愛用していたことがわかっています。
アメリカのリウマチ専門医のサラザール医師がまとめた研究発表によると、15人の医師が40人のリウマチ患者にウーニャ・デ・ガットを投与し、関節痛や夜間の痛み、朝のこわばりなど多くの診断項目において、統計的に有効性を実証しています。
薬理学的にみても、これまで確認されているウーニャ・デ・ガットの6つのオキシインドールアルカロイドと呼ばれる物質のうち4つのアルカロイドには、免疫増強作用や有害異物の食菌作用が実証され、生体内で鎮痛効果や抗炎症効果が確認されています。これまで一般的に普及している健康食品では見られない効用であり、このウーニャ・デ・ガットの鎮痛・抗炎症作用は、毎日痛みで苦しんでおられるリウマチなどの慢性疾患患者には特効薬として期待されています。
   
3.関節痛・膝痛を緩和 
関節が痛む疾患として多いのが「変形関節症」だが、変形関節症には自己免疫異常はまったく関係していません。加齢現象、あるいは何らかの理由によって関節内の軟骨がすり減った結果、上下の骨と骨が直接触れ合うようになり、関節内に炎症が起こって強い痛みが生じる疾患です。 ウーニャ・デ・ガットに含まれるキノビック酸グリコシドは優れた抗炎作用を持ち、変形関節症への高い効果が確認されています。また、ウーニャ・デ・ガットには抗炎症作用や抗酸化作用もあり、それにより関節の炎症を鎮め、激痛を癒し、動かなかった関節が再び動くようにしていく効果をうみだしているのです。
   
4.抗炎作用、痛みや腫れを緩和 
炎症とは、一般に「細菌・薬品・物理的作用などに反応して、体の一部に発赤・腫脹・疼痛・発熱などを起こす症状」のことを言い、体の外側から加えられた刺激に対して体を守る反応です。この防衛反応そのものが患者を苦しめる結果になる場合があり、全身の関節がおかされ腫脹し、痛み・微熱・だるさ・食欲不振、そして骨の破壊まで進むこともあり、このような苦痛を緩和してくれる薬効があるのです。
   
5.ガン・エイズへの期待 
ヨーロッパの医療研究機関では、白血病などの免疫不全症やガンの患者、さらにエイズ患者への投与も行われており、オーストリアではエイズ・ヘルペスなどの患者に有効な成績を挙げ政府はウーニャ・デ・ガットの投与費を援助しています。
ウーニャ・デ・ガットのアロカイドに、悪性の細胞を殺す大食細胞の活性化、炎症と免疫力の改善効果があることが特許として承認されています。

*アルカロイドは植物体内の各種アミノ酸から生合成され、シュウ酸・リンゴ酸・クエン酸・酢酸・酒石酸などの有機酸の塩の状態で各々の体内に保持されている(例えばクエン酸塩、リンゴ酸塩など)。それが何らかの要因で分解、分離、もしくは抽出されればアルカロイドと呼べる物質になり、摂取した動物の体内に諸影響を及ぼす。
基本的に植物は、体の中に何種類ものアルカロイドを保持している。例えばケシの実から作られるアヘンにはモルフネ、コカインなどをはじめとして約20種が含まれる。同一の植物に含まれるアルカロイドは化学的に近い性質を持つものであることが多い。植物がその体内に保持しているアルカロイドの中で、比較的含有量が多いものは主アルカロイド、それに伴う幾種ものアルカロイドが副アルカロイドと呼ばれる。
アルカロイドは主に顕花植物、殊に双子葉類の植物に見出される。体内にアルカロイドを含有する植物としては主に、キンポウゲ科、ケシ科、ナス科、ヒガンバナ科、マメ科、メギ科、ユリ科、トウダイグサ科、ウマノスズクサ科など。
アルカロイドは強い生物活性をもつものが多く、植物毒の多くはアルカロイドである。また、薬用植物の主成分もアルカロイドであることが多く、医薬品の原料として用いられる。
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by wagahai_tt | 2010-05-28 04:23 | 薬用樹 | Comments(0)
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