ブラジル紹介:面白い出来事・印象に残る事柄etc.(23)


ブラジル赴任当時の印象に残った話をまとめてみた。

62. 日本とブラジルの共同アルミ精錬事業を、 アマゾン河口の街ベレン近郊のバルカレーナで開始した。
1967年にアマゾンのトロンベッタ河流域でアルミの原料となるボーキサイトの鉱床が発見され、ブラジル政府が日本にその利用について協力要請をしてきた。
f0096068_6262487.jpgボーキサイトは価格も安く日本までの運賃負担力はない。アルミナにすれば価格は上がるが、 折角ならアルミ地金(インゴット)にして日本へ輸出しようということになり、 アルブラス社の建設となった。

そのためには電解用の電力が必要となる。
そこでアマゾン河口の町ベレン市から約300kmのトカンチス川上流にツクルイ発電所が建設され、 1984年に完成した。
発電出力は400万KWで、第2期の拡張工事が終わると出力は812万KWとなった。この発電所を流れる水の年間平均流量は約1万トン/秒であり、ダムによって生れた貯水池の面積は2,430平方キロで琵琶湖の約3.5倍にもなる。

f0096068_6245639.jpgアルブラス社は、1985年に操業を開始したアルミ精錬事業で、日本側は日本アマゾンアルミ社(三井アルミ他精錬会社・商社・民間31社と海外経済協力基金で設立)が49%出資、ブラジル側はCVRD社(Companhia Vale do Rio Doce) が51%出資で設立された。



アルブラス社を訪問して、規模の大きさに驚いたが、この会社が消費する電力量も140万人都市のベレン市が消費する電力量とほぼ同量であり、いかにアルミ精錬が電力を消費するかにも驚いた。

f0096068_6305975.jpg電極を取り付けて電気分解でアルミインゴットを生産する工場は、960基の精錬設備を備えている。
工場内は強烈な電磁波があるので時計やクレジットカードなどの持ち込は出来ない。




f0096068_6334116.jpg広大な工場敷地内に電極を製造する工場も併設しており、巨大な電極を生産しているが、この電極も一ヶ月しか持たない消耗品のようだ。






f0096068_6355099.jpg生産したアルミインゴットは専用の港から日本や各国に輸出されている。
このような大規模の会社訪問も現地ならではのことだ。







63.  アルノルテ社は、 f0096068_6432810.jpg茶色のボーキサイトにカセイソーダを加えて分解し、アルミの原材料になる純白のアルミナ を生産している。
このアルミナを電気分解してアルミを作っているのがアルブラス社だ。


f0096068_6444676.jpg 生産したアルミナは一旦巨大なタンクに貯蔵し、そこから出荷する。



f0096068_6512889.jpg輸出は港までパイプラインでアルミナを運搬して船積みを行う。





f0096068_653225.jpg積込みもパイプから直接船積みを行う。
この港からアルミインゴットの船積み出荷もする、ほぼアルブラス社関連の専用の港であり、数万トンの大型貨物船の停泊も出来る。



f0096068_6561343.jpgアルミナ精製過程でカセイソーダを使用するため、ボーキサイトの残土が有害産業廃棄物になる。
アルノルテ社の広大な工場敷地の一角に廃土の山を作り、流出を防いでいると同時に、環境を考えて植林も行っているようだ。



f0096068_659068.jpgこんなパイプライン工程だけの工場見学も参考になった。









64.  パラ州ではカオリン の採掘をしている。

カオリンは高級紙のコーティングや陶器の艶出しに使われる粘土状の鉱物で、パラ州とアマパ州の州境近くのジャリ地区やパラ州東部カピン川流域で採掘されている。

カピン地区では2社の採掘事業があり、1社はフランス系のイメリス・リオ・カピン・カオリン社(住友商事が資本参加)で、1997年操業開始して2001年には年60万トン体制を確立した。
地下に埋設した169kmのパイプラインで積出港のバルカレーナまで搬送する。
他方、リオ・ドーセ社の子会社パラー・グメントス社(三菱商事が20%資本参加)は、2001年には前年比15%増の36.3万トンを採掘し、95%を欧州諸国に輸出したようです。

高級紙を燃やすと白い灰のようなものが残るが、これがカオリンです。

カオリンは非常に肌理が細かく、小麦粉のような肌触りです。

こんな鉱物を実際に触って見る経験もできた。

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by wagahai_tt | 2009-07-11 07:04 | 印象深い事柄 | Comments(2)
Commented by yukun2008 at 2009-07-11 19:27
こんばんは♪
ブラジルのアルミインゴットが日本へ輸入されているのですね~!、
確かアルミの精錬は2010年問題とかがあって、日本国内では出来なく
なるという話を数年前に聞いた記憶があります。
益々ブラジルの資源とアルブラス社に依存する度合いが大きくなるでしょうね!
カオリン鉱脈を見つけて、大金持ちになった人がサンパウロにも居ました
が高級紙の艶出しに使われるのですね~!。
Commented by wagahai_tt at 2009-07-11 19:50
yukunさん、こんばんは・・・・・・・・。
アルブラス社で生産したアルミ・インゴットは、49%が日本に直接輸出され、51%はブラジルが輸出しているようですが、51%の内殆どが日本向けのようです。
結果的には、日本が90%程の輸入を行っているようです。
日本のアルミは殆どをブラジルに依存しているのかも知れませんね。
カオリン成金の人がサンパウロに住んでいるのですか、当時の詳細情報を聞きたいですね。

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